財務デューデリジェンス(DD)は、M&Aの成否を左右する重要なプロセスです。しかし、公認会計士による標準的なDDだけでは見えてこないリスクがあります。VaultCoreXがこれまで関わった案件で実際に発見した問題をもとに、見落としがちなポイントを整理します。

簿外債務の確認:契約書を全部読む

財務諸表に載っていない債務が存在することがあります。特に注意が必要なのは、長期の業務委託契約、賃貸借契約の解約違約金、役員への退職慰労金の未積立分です。これらは契約書を実際に読まないと発見できません。VaultCoreXでは、主要な契約書のレビューをDDの標準工程に含めています。

在庫評価の実態を確認する

製造業や小売業のDDでは、在庫の評価方法と実態の乖離に注意が必要です。帳簿上の在庫金額と、実際に販売可能な在庫の価値が大きく異なるケースがあります。特に、長期滞留在庫や陳腐化した在庫が適切に評価損として計上されているかを確認します。

売上の「質」を見る:顧客集中リスク

売上高の数字だけでなく、その内訳を見ることが重要です。上位3社の顧客で売上の70%以上を占めている場合、そのうちの1社が離れるだけで経営が揺らぎます。また、一時的な大型案件が含まれていないかも確認します。過去3期の売上を顧客別・案件別に分解することで、売上の持続可能性が見えてきます。

人材リスク:キーパーソンの退職可能性

財務DDの範囲外になりがちですが、買収後の事業継続に直結する問題として、キーパーソンの退職リスクがあります。特定の人物に依存した営業体制や、オーナー経営者の人脈に依存した取引関係は、買収後に消えるリスクがあります。VaultCoreXでは、財務DDと並行して組織・人材のリスク評価も行います。

財務デューデリジェンスのご依頼は、直接ご連絡ください。案件の規模と時期をお知らせいただければ、対応可否を2営業日以内にお伝えします。